それは「教えて君」です。彼らはいうなれば「take,and take,then good-bye.」の存在。各種リファレンス系や初心者向けの解説サイトの掲示板、そしてもちろん、ブログのコメント欄でもよく見かけます。
うちのサイトの掲示板にも、頻繁にいらっしゃいます。

もちろん、質問する人全てが「教えて君」ではありません。以下のような点に当てはまる人のことを指します。

・自分で調べる努力を一切せずに質問する (すぐ下に同じ質問と回答が書き込まれているのに、同じことを聞いてきたりする)
・「教えてもらえるのが当然」だと思っており、回答があってもお礼の一言も無い

教えて君については、以下のサイトが詳しいです。

脱!教えて君同盟

ブログの心は仏心:give and give, then given 週刊!木村剛 より

 もっとも、「カトラー」さんは最後に、「しかし、『give and give and given』を実践するのは、たやすいものではない。究極的には『仏の道』に通じるものであるから、むしろ困難の方が多いといってもよいだろう」と忠告してくれています。そうなんです。価値観の異なる意見を包容しながら建設的な道を模索していく「ポジティブ・コミュニケーション」は「仏の道」なんですね。

わたしはホームページ用素材画像の配布サイトを作っているのですが、素材サイトはホームページ作成の初心者の方が多くいらしゃるので、「はじめまして。ホームページの作り方を教えてください」「こんにちは!!○○の素材作ってください!」といった書き込みがよく来ます。
サイトをオープンしたばかりで、まだ書き込みが少ないうちは丁寧に返事もできます。しかしサイトの人気が出てきてお客さんが増え、掲示板がこういった「教えて君」で埋め尽くされるようになると、肝心の素材作りの時間がなくなり、毎日掲示板の返事に追われるようになっていきます。
わたしのようにいい加減な人間であれば、「ごめんなさい、忙しいのでお返事できません」と断ってしまうこともできますが、真面目な人ほど期待に応えようと頑張りすぎ、遂には燃え尽き状態になってサイト閉鎖…なんて結果になってしまいます。事実、そんな悲しい結果になってしまったサイトオーナーさんを、わたしは今までいくつも見てきました。

では、なぜこのような問題が起こるのでしょうか?
わたしが作っているもう1つのサイトの掲示板は、主にゲーム業界への就職志望者に、ゲーム業界で働く人間が答える内容のものです。そこでしばしば話題になる問題なのですが、「学生さんは『質問するのは良いことだ』という価値観の中で暮らしている。しかし社会では(特に会社内では)、まずは自分で調べるのが当たり前。しかしまだそのことを学んでいない学生さんや、就職して社員教育を受けた経験のない大人が、ネットという社会に大勢存在しているから」だと考えられます。
「本気で就職する気があるなら、そのくらい自分で調べなさい」といわれて、その意味が理解できず「なぜ質問するのが悪いんだ! ゲーム業界の人は性格悪い人ばかりだ!」と学生さんが反発する…というパターンが、今まで幾度と無く繰り返されており、ここでも悲しいことに、見当違いの反発に嫌気がさして二度と来てくださらなくなった社会人の方か、今までに何人もいらっしゃるのです。彼らは、学生さんにアドバイスしたところで自分には何も得るところは無いのにも関わらず、ただひたすら「give, and give」で答えてくださったというのに…。

そのような経験が何度もあるので、ネットにて、自分で描いたフリー画像や自身の知識などを「与える」ことを喜びとしている人たちがトラブルになっているのを見ると、つい差し出がましくも仲裁に乗り出したりしてしまうのですが、うまくいくことばかりでは無く、その度に自分の無力さを思い知らされることになります…。


学生さんが「ネット」という社会に進出することを止めることはできないでしょう。で、あれば、せめて「社会のルール」を教える必要があると考えます。でないと、せっかく貴重な専門知識や情報、自作の画像などを「give, and give, then given.」の精神でウェブサイトやブログで公開している人たちが、「教えて君」「クレクレ君」の大群に対処しきれず「燃え尽き症候群」になってしまう…という悲劇が、これからも繰り返し起こってしまいます。ネットには次々に新しい、若い人たちが入ってくるのですから。

・「質問すれば必ず答えてくれる」のは、学校の先生だけ。まずは自分で調べるが当たり前
・何かを批判するときは、必ず対案を示そう (すみません、わたしも時々忘れてガーっと書いちゃいますごめんなさい)

社会人であれば常識であるこれらを、ネットに入ってくる子供さんに教える為には、さてどういう方法があるんでしょう…?
何でもかんでも「これも学校で教えろ!」と言うのもどうかと思いますし…。ただ、佐世保の事件などもありましたし、またフリーターのような就業形態の多様化、新社会人に求められる能力の変化などを鑑みますと、こういった「自分で調べる能力を身につける」「議論の方法を身につける」ことというのは、実は今の社会で早急に必要な事柄なのかも知れない、とも思うのです。

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