R30さんで、少子化対策に関する新たなエントリーが旅先からアップされています。

天下の暴論的少子化対策のアイデア R30::マーケティング社会時評 より

ご自身で「暴論的」と書いていらっしゃるところに反応するのもアレかなとは思いつつも、女性からの意見をもっと出しておこう、ということで。

「積極的に子供を産む気のない独身女性に結婚・出産してもらう方法を考える」よりも、「子供をもっと産みたいんだけど制約があって産めない女性に対する支援」に的を絞る、という考え方には大賛成です。
国家の存続の為に国民がいるわけではないのですし、欲しがっている人たちを差し置いてわざわざ欲しくない人に対して「産めよ増やせよ」と叫ぶようでは、「何のための国家か?」と疑問を感じずにはいられません。

具体的な方法として、R30さんでは2つの「暴論的」方法が提案されています。

天下の暴論的少子化対策のアイデア R30::マーケティング社会時評 より

1.健康保険で被扶養者を1人以上登録していない従業員の割合が30%を超える企業の法人税率(あるいは外形標準課税の税率)を、10?20%引き上げる。公共機関及び政府・自治体はこの比率を常時30%以下(できれば25%以下)に抑えることを義務づける。

2.保育園から大学まで、あらゆる教育機関で教育を受ける際の費用負担を、高等教育ほど高い比率でバウチャー(利用券)によって賄う。大学以降の教育は、教育内容にもよるがほぼ100%の公的負担とする。

1.については、「この制度が導入されるとベンチャー企業は厳しそう」等、他の問題にはそれなりに対策を立てるとして、純粋に少子化対策として考えた場合、既に「お金について考えたこと」さんがTBでご指摘のように、「子持ちの男性」への優遇策にしかならず、女性の就業が妨げられる可能性が高いように思えます。結果、少子化対策としてはプラスマイナスゼロか、女性への経済的・心理的な影響の面でむしろマイナスになるのではないかと。

教育へのバウチャー制度の導入に関しては今回初めて具体的な内容を知りました。高度な教育が金持ちの特権となってしまうのは、少なくとも現在の日本においてはメリットよりデメリットのほうが大きいと思いますので、高等教育にかかる費用の軽減は少子化対策に限らず、必要なことだと考えます。
大学のレジャーランド化、なんてことがかつて言われました。今は就職難のせいで学生さんは多少は勉強するようになったのかも知れませんが(笑)、この制度によって「いったん社会に出て、学問の必要性を感じたときにまた学校に戻ってくる」ことが容易に可能になれば、社会にも学校にも良い影響を与えられるのではないでしょうか。


この他に、既婚女性にもっと子供さんを産んでもらうために必要な事柄で、わたしが思いつくところをいくつか。
首都圏の外で生活したことが無い為、首都圏限定気味なのですが。

・待機児童問題への対策
…言うまでもありませんね

・不妊治療に対する保険の適用範囲の拡大
…「子供が欲しいのにできない」という夫婦は少なくありません。彼らの負担を放っておいて「若い世代に子供を産んでもらうには?」なんてことを考えるのは、順序が逆でしょう、という気がしてきます

・小児科の減少への歯止め。むしろ増加
…小さい子供はしょっちゅう病気をするし、子供が2人になればそれが倍になるわけで、病院が遠いと大変。都内は車の維持費が高いし、出産する女性に免許取得を義務づけるわけにもいかない。タクシーもお金がかかるし、かといって病気の子供を電車に乗せるのも…。

・育児休暇の「制度」を整備するだけでなく、気兼ねなく取れるようにする為の対策
…日本人的な意識が、ここでは悪い方向に働きます。一度目の育児休暇は「お互い様」ということで助け合えるが、自分だけ二度目の育児休暇は取りにくい…、という声をよく聞きます

・住宅問題
…子持ち家族の入居を渋る家主さんは現実に存在します。それに2人、3人の子供の為の個室のある住宅に住む為の費用といったら…。


それともう1つ、すごく大きい問題だと思うのが、これです。

どうしようかと思ったんだけど ぎょろぐ。 より

あと気になったのは、俯瞰エントリの2-9のこに氏とか、2-4のR30氏のコメント部分で延々と語られてる女の育児の苦労は男には分からないうんぬんかんぬんについて。この手の話に口を挟むのは不毛かなと思ったんだけど、一応書いときますかね。

- 中略 -

相手に自分を認めさせたいのならば、まず相手を認めるのが男女に関係無く人間関係においての最短の手順であって、俺には男に女の苦労を分からせる事が無駄である前に、そういうアプローチの仕方が無駄に思えるのですが。現実はどうかは別としてですよ(^^; せめて愚痴で終わらずにこのネタに対する何らかの解決策を書いていてくれれば、話の膨らませ様もあるんですが…

わたしが思うに、子育てに苦労している女性にいざ「じゃあ何が必要なの?」と聞いてみると、「オトコにはどうせ分からない」というグチしか返ってこない、という事実こそが、この問題の根本的な解決策を示しているのではないかと。
要は子供をもう1人産むのに致命的な大きな問題などは無いのですよ。ただ小さな不満がいくつもいくつも鬱積して、「またこんな思いを繰り返すのは嫌だ」という結論になってしまうのでは?
特に最近の日本人は、デモやったりストやったりして声をあげることの少ない、おとなしい国民です。世のお母さんたちは、社会に訴えるどころか、旦那さまの協力を求めることさえ「男には何を言っても無駄」と諦め、子供をもう1人産むことも諦めてしまっているのでは

ですから、具体的解決策があるとすれば、旦那さまがそういった子育てのグチをちゃんと聞いてあげて、不満が積もらないように解消してさしあげればよいのではないかと。あ、もちろんこの場合の「聞いてあげる」は、右耳から左耳へ素通りではなくて、ちゃんと「叶えてあげる」という意味です!
昔であれば、女性は20代前半くらいで皆結婚して出産していましたから、周囲の友達も皆同じ苦労をしていたし、「ああ、大変なのは皆同じなのね」と励まし合えました。しかし現代では20歳で出来ちゃった婚をする女性もいれば、30代後半で初産の女性もいます。母親にしても年代が違うし、これで一番身近な存在のはずの旦那さまが理解を示してくれないとなれば、「誰もわたしの苦労を分かってくれない」と悲観したくもなるでしょう。
…そう考えると、前のエントリーで書いた「少子化について、独身男女と、子育て中の女性からは実体験に基づいた意見が出るのに、既婚男性からはなかなか出てこない」という謎の理由の推測がつきますね。彼らはホントは分かってるんじゃないかしら、2人3人と子供を産む女性が少ない原因を(笑)


これからの日本社会において、女性が「もう産まない!!」と決意してしまわないようにするには、

・女性に「自分ばかり育児を負担している」と感じさせないように旦那さんが尽力する
・社会全体がもっと育児に協力的になって、そもそもストレスをためさせないようにする

このどっちかを採らないと、根本的には解決しなさそうです。

ずいぶん長いエントリーになってしまいましたが、このテーマについては同じ独身女性の方々からのコメントもいただいていますし、もう1つエントリーを書きます。次は「独身女性に子供を産んでもらう方法」の考察です。

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5 Comments

こんにちは。なんだかとっても賑やかな議論になってますね>某所
某所のコメント欄にもありました「子供が欲しくても出来ない」に属する方々は現実に多いと思いますが、その彼らが養子を海外からどんどん受け入れる、と言った少子化防止策もあるかもしれないですね。今回のタイやインドネシアなどで両親を失った子供たちが沢山いるようですし、実際人身売買ブローカーの方々も活動されているとのことですし。

まぁ、日本には家制度や血縁主義に大変馴染んだ方々が多いようなので、難しそうですけど・・・(笑)。

TBどもです。

「男達には…」というステロタイプな区切りで愚痴るだけで終わらないでアイデアが欲しいって意味で書いたのですが、なんか逆説的に捉えられちゃってますね(^^;一応補足しておきますと、既婚男性は少なくとも2名意見を述べられている様です。俺自身は独身ですが(笑)

個人的にはあの議論の輪の中で一番意見が出てないのは独身女性からの意見じゃないかなと思ってます。某所に1つTBがきてた様ですが。そのTB先見たら大きなお世話だ!と言わんばかりでしたので、「まぁそりゃそうだよな(^^;」とは思いましたが、個人的感想のレベルを乗り越えてアイデアを出してくれる人が居ないかなとも思ってました。な訳で、次のエントリにも期待しております。

>takoさん
人買いが流行っちゃうのは困りますけど、養子に対する抵抗感はもっと薄たほうが良い気がします、わたしも。
世界規模で見れば人口は増えすぎているわけですし、今の世の中、日本だけでシアワセになろうったって無理ですもんね。

>ぎょろさん
う?ん、そうはいっても、核家族が当たり前の現代では、母親本人の他には父親しか担える人がいませんからね…。父親にばかりとばっちりが行かないようにする方法は、大きく2つほど思いつきますけど。

独身女性の意見は、うちのブログではちょくちょくもらってますよ?。続編のエントリー、頑張って書きます!

小児科が、なさすぎます・・・。小児科は儲からないからときいたことがありますが。

まず、出産に30万ってのはムチャですよね。
後からお祝い金でくれるのではなくて、ハナから
お産にかかった費用は、病院が市に請求してくれ、と
思いました。2回とも。

>ルーさん
現在の診療報酬の制度では、小児科はもうからないはずです。例えば、注射1本打つことによるお医者さんの報酬は一緒なのに、大人と違って子供相手だと看護士さんが複数必要ですから、その分人件費が上がるわけで、小児科は高コストなんですよね。
政府は本気で「子供を増やしたい」のか、それともタテマエだけなのか、何とも判別つきませんよね。

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