無事amazonにも入荷したので、改めてご紹介。
月刊!木村剛」「魔法のココログ」に続く、ココログの有名人ブログの書籍化第3弾「かなしーおもちゃ ココログブックス あるある短歌1」(インフォバーン)。
前の2つとの違いは、掲載された短歌から更に厳選された傑作選であることです!

ココログの「枡野浩一のかんたん短歌blog」といえば、トラックバックにて短歌の投稿を受け付けているブログ。
この単行本の帯に「インターネット発の投稿短歌バトル、待望の単行本化!」とありますが、「投稿短歌バトル」という表現は実に正しい。何しろ投稿作品は全てTBで送られてきますから、誰でも全応募作を読むことができる。週1回の更新の際にどれが選ばれるのか、どんなコメントがつくか、自分が投稿していないときでもワクワクです。
どんなにベテランの常連さんでも落選することはあるし、また枡野氏はNHKの番組などでもよく素人対象に短歌指導を行っていて、初心者には多少基準は甘くなっています。

とはいえ、毎週200からそれ以上の応募がある中で、掲載されるのは1ケタからせいぜい20首くらい。例え自分のブログの記事を消してもTBは残りますから、雑誌や新聞の短歌コーナーにハガキで応募するのと違い、「いや?、最近は投稿してないんですよ?」などとごまかすことはできない。まさにベテランからシロートまで交えた静かなバトルが毎週開催されている状態です。

この、金ぴか表紙の縦長の単行本では、そうやって選ばれた短歌の中から更に厳選された、読者が思わず「あるある!」とうなづいてしまいたくなる短歌が右ページに、その短歌へのツッコミが左ページに書かれています。
そう、「評」でも「解説」でもない、あくまで「つっこみ」なのです。
というのは、枡野氏が提唱する「かんたん短歌」では、教科書のように長々と解説が必要な短歌はダメ短歌なんですね。「簡単な言葉でできていて、誰でも理解できて、感嘆してしまう短歌」が「かんたん短歌」なんです。(なお、この「かんたん短歌」の命名者は糸井重里氏)

とはいえ、初心者が解釈に悩んでしまいそうな作品には、何気なく説明にもなっているツッコミが入っており、普段詩歌に全く縁の無い人でも楽しめる本になっています。
また、特定の歌人の歌集と違い、大勢の人のブログからの投稿作が並んでいますから、男性に女性、切ない気分になるものから笑えるものまで、ありとあらゆる作品を読むことが出来ます。


ここまで、この本の良い点ばかり書いてきましたが、それでは感想にならないので悪い点など。
それは即ち、字が小さい!
いえ、短歌自体は大きな文字で書かれているのですが、途中にいくつか掲載されているコラムの文字がやたら小さいのです。
とはいえ、このコラムの内容は全て、短歌の作り方の解説なので、まずは飛ばして短歌だけ楽しんでいただければいいんじゃないかと思います。その上で、短歌作りに興味が出た人だけこのコラムを読んで、「かんたん短歌」作りに挑戦してみる、と。(なお、これらのコラムは単行本の為の書き下ろしです)
むしろ、「短歌作りには別に興味ない。作品だけ見たい」という人のジャマにならないように、コラムは小さく収めているのかも知れません。

そして、短歌作りに興味が出てきた方は、どうぞ「枡野浩一のかんたん短歌blog」へ。2月からは毎週火曜日更新です。

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