職種別の採用を行っているメーカーを受けるのでしたら、両方で応募すればいいかと思います。「禁止」になっていない限り、採用試験に何度も応募することで、マイナスイメージを持たれる心配は、まず無いです。
ただ、ほとんどのメーカーでは、プログラマーよりも、企画職のほうが、採用人数が少なく圧倒的に競争率が高いです。
もし、まだ就職までに時間があり、どちらに関して準備の為の勉強をすればよいか、ということであれば、わたしはプログラマーのほうを勧めます。
上記のように、企画は一般的に募集が少なく、競争率が高いのが理由の1つ。それと、ゲームメーカーによっては、そもそも「企画」「プランナー」での採用枠を設けていないところがあるからです。特に新卒で企画職を募集しているところは少ないのが実情です。
つまり、「企画もできるプログラマー」のほうが、会社選びでも、入社後の仕事でも、断然選択肢が広いのです。
当然のことながら、一長一短あります。また最近では、大手メーカーでも制作部門を子会社として分社するところが増える傾向にあり、「大手と中小」と、単純に2分割できなくなってきています。
よく「大手メーカーだと、大勢の社員の中の1人になってしまうが、中小に入れば、自分の思い通りのソフトが作れる」というような考えをしている人がいますが、これはそうとも限りません。年に2、3本しかソフトを作らない中小メーカーでは、1つ1つのタイトルの売り上げが、会社運営を大きく左右します。実績の無い若手社員が、ポンとプロジェクトをメインで任されるようなことは、まず無いと言っていいでしょう。
また、ゲーム業界は、浮き沈みが大変激しい業界です。大手メーカーなら安泰とは限りませんし、中小メーカーがずっと中小であり続けるとは限りません。
中小メーカーにも、経営方針によって「これから大きくしようとしている会社」や、「好きなソフトだけを創りたいから、会社自体を大きくするつもりは無い会社」など、いろいろなタイプがあります。中小メーカー志望の人は、将来のことを考えるなら、このあたりのチェックが必要です。
「自分は、この仕事に向いているのでしょうか?」
こんなご質問を、いくつか頂きました。
正直に言って、こういうところで悩んでしまっている時点で、既に気持ちの上で負けてしまっていると思います。
ゲーム開発の仕事には、「向かないタイプ」というのはありますが(「ゲーム会社が欲しがる人材」参照)、「こういう性格で、こんなタイプ人が向いている」という決まりごとはありません。
そもそも、同じような学校出身で、趣味や性格も同じような人ばかりが集まった会社なんて、ちっともクリエイティブな環境では無いと思いませんか?
もちろん、必要な技術や知識はたくさんあります。全部を完璧になんて無理です。苦手なものがあれば、その分得意な分野を伸ばせばいいのです。
「向き不向き」なんて、実際にやってみなければ、わかりません。それを判断するのは採用担当者であり、入社試験も受ける前から自分で悩むようなことでは無いと思います。素質で足りない面があると思ったら、ぜひ努力でその分を補ってください。
それだけの強い意志と熱意がある人こそが、入社試験に受かるのだと、わたしは思います。
「ゲーム業界では、マンガのような”持ち込み”は可能かどうか?」というご質問についてです。
もし、いま普通の学生さんや社会人の方が、「自分で数十ページのゲーム企画書を書いて、ゲーム会社に電話して担当の人に見てもらって・・・」というのを考えていらっしゃるとしたら、その答えはノーです。まずあり得ません。
ゲームメーカーには、確かに「持ち込み」はよくあります。ただ、それが実際に仕事として成立するのは、例えば「既に開発実績があるソフトメーカーからの企画提案」とか「少なくともサンプルバージョンまで出来上がっているソフトの売り込み」といった場合です。
あるいは、既に名の知れたマンガ家やイラストレーター、小説家、作曲家といった人であれば、例えその場で商談成立はしなくても、後日「新しく開発するゲームのキャラクターデザイン(シナリオ・作曲)をやりませんか?」等と、声をかけられることもあるかも知れません。
紙に書いただけの「企画書」が通用するのは、採用試験の場のみだと考えてください。
ゲーム開発における「企画書」とは、マンガで例えればネーム以前の構想メモレベルのものなのです。その段階のものを出版社に持ち込んだところで、評価などしてもらえませんよね?
ゲームソフトの開発には、何人もの開発スタッフと時間、そしてそれを支える為に莫大な資金がかかるのです。未経験の人がいきなりフリーで開発に企画に携わることは、まずありません。
実績の無い人が持ち込みをするのであれば、PC上で構いませんから、きちんとプレイできる段階になっていることが必要です。
実は、このサイトの開設以来、書く内容が少々きつくなってきています。
というのも、このホームページを見てメールを下さる方の中にも、「本当は働きたくなんて無いのだけど、ゲームの会社ならまあ面白そうだから」とか、「今の会社が嫌だから」とか、そういう安易な動機で志望なさる方が多くいらっしゃるのです。
もちろん、それがいいとか悪いとか、わたしに言う権利はありません。しかし、これだけは言えます。そんな動機で入社試験を受けられてもまず落ちるでしょうし、仮に受かったとしても、開発の仕事など、とうてい続けられないでしょう。
ある意味でとても公平な、試験の点数のみで合否が決まる学校の入試と違い、就職試験はアナログな基準で審査されます。会社ごと、面接官ごとに、それぞれ違った判断基準を持っているのです。
そして、近年ゲームメーカーの人気は高く、少しでも名の知れたメーカーなら数百倍の競争率も珍しくありません。
これだけの関門を突破しようとすれば、このページに挙げているくらいの準備は必要だと思うのですが、いかがでしょう?
まず最初に。大手メーカーであれば、まず確実に開発にも女性社員はいます。社員数の少ないところだと、いないところもありますが、業界全体で見て、既に女性は珍しくはなくなっています。
職種で1番多いのは広報でしょう。次に、CGとサウンド。企画やディレクター、営業でもたまにいます。1番少ないのはプログラマーだと思います。
ただ、CG・サウンドにしても、「この分野での女性の能力の高さが評価されている」等と思うのは早計でしょう。美大・音大出身女性のゲーム業界への求職の増加が、女性比率を押し上げている面が強いです。
これからゲームメーカーを受ける女子学生さんにとって狙い目は、男性と違い、大手メーカーだと思います。既に採用実績があり、敷居が低くなっている可能性が高いのが理由の1つ、そして採用人数が多いのが2つ目の理由です。募集枠が1人のところを、会社側があえて女性を採用する可能性は低いですが、5人や10人の枠となれば、実力次第で女性が食い込む可能性も高いからです。
正直なところ、この業界、就職にしても入った後にしても、「女性であることのメリットとデメリット、どちらが大きいか?」と問われれば、わたしは「デメリット」だと答えてしまいます。これはゲーム業界が特殊だというわけではなく、他の多くの男性中心の業種でも同様でしょう。
ただ、就職に関して言えば、特に昨今の高競争率を考えれば、性別による有利不利など小さな問題だともいえます。
大変なのは男性も同じです。どうか頑張ってください。